ヒール制作 靴のヒールを作っている。
厚味のある固いヌメ革を、重ね合わせて作っている。
靴作りではこの重ね合わせのことを、積み上げ(または積み込み)といい、そう作られるヒールのことを、積み上げ(積み込み)ヒールとか、スタックヒール(stack heel:積んだヒール)と呼んでいる。

出来上がりの見た目や固い質感から、靴のヒールは木で作られているという勘違いも時にあるけど、実のところ正体は、革の積み上げなんですね。(木製ヒールもあるにはある)
さて、ヒールを作る上で大事に思っていることは2つ。
ひとつは機能だ。

機能といっても人形の靴なので、靴本来の歩行に関することではなく、接地が安定していて自立するという機能のことだ。

たとえば素足のままだと不安定な人形でも、靴を履けば安定して自立する。
ドール靴を作るにあたっては、そのくらいは目指している。

大事なことのふたつ目は、見栄え。
作っている靴の雰囲気をよく考えてヒールの形を決める。
ヒールだけで考えるのではなく、あくまでも全体の中の一部として考え形を決める。

ごちゃごちゃ言ってもドール靴。
もっともらしい屁理屈よりも、結局最後は見た目が勝負!
である(笑)

そう言ったら身も蓋もないけれど、ヤスリだけは沢山あるので、一生懸命ひたすら削る。
削りカスにまみれながら、本日のブログはこれにておしまい。


▼追記(2015/08/05)▼
ヒール完成 成形が済んだら着色して、アイロンで蝋(コバワックス)を融かしながらヒール表面に染み込ませる。
暫く放置して蝋が再び固まったら、一生懸命ひたすら磨く。
艶が出るだけでなく、固まった蝋がヒールの補強になる。
以上ヒール作り終わり。
post by れん@人形靴職人(@rensroom
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