Rind belted military boots ◆靴の種類:ミリタリーブーツ(リングベルト付き)
◆使用素材:牛革
◆サイズ:約94mm
◆対象:スーパードルフィー® SDGr少年(ボークス)
◆主な依頼内容:ワイルド感重視でカッコ良く/リングベルト/踵ファスナー/
※2018/2/21 SD17サイズを追加。

3つの役目のリングベルト 存在感のあるリングベルト。
甲のベルトは幅広で、足をしっかり押さえ込む。
底部のベルトは歩行の邪魔にならぬよう、タイトフィットで遊びなく。
踵のベルトはバックルが付き、3本のベルトを一手に締め上げる。
幅広の当て革を併用したのも、二重構造で堅牢さを持たせるため。
三叉に分かれたそれぞれのベルトは、それぞれの位置で、それぞれの役割に応じた意匠を取る。

欲張り仕様の当て革とバックル リングベルトのバックルはまた、ベルト全体をブーツから脱着可能に。
同時に、ファスナー開閉時のスライダーとの干渉防止にも配慮。
ベルトと当て革の二重構造も、本来の目的の為のみならず、デザイン上のちょっとしたアクセントにもなっている。
言ってしまえば只のベルトだけど、機能とカッコ良さを兼ね備えた、何気に欲張り仕様なのだ(笑)

ハーフ・ラバーソール 靴底はハーフ・ラバーソール(ゴム底半貼り)。
ゴツゴツした凹凸が特徴の、ラグソール風ブロックパターンで制作。
ミニチュア化しても雰囲気を損なわないよう、ブロックパターンにアレンジを加えた。
一方、ベースとなる革底は、染料による着色無しのスッピン仕上げ。
言わばメイクに頼らぬ力強さで、今回のテーマ「ワイルド感」を表現。
いつもより少し厚めに取った底材の迫力も手伝って、狙い通りの出来上がり!

セルチップ加工の靴紐 靴紐の先端はセルチップ(アグレットとも)で保護。
金属製の金セル(かねセル)を模してみた。
多くの人は気にも止めないところだろうけど、靴好きの目には止まるはず。 そこまでやるかと、きっと思って見ているはずと信じている(笑)
人間の靴でさえそうなのに、人形の靴に施してしまう拘りっぷりが良いじゃないか!なんて一人で盛り上がりました(*^▽^*)ゞ
なかなかカッコ良いと思うのですが、どうですかねぇ?
どうでもいいですかねぇ?o(;△;)o

ミニチュアですよ。ドールサイズ。SDGr少年用でした!
あと、よ~く見てもらっても分からないと思うけど(←オイ) ミシン糸の色は深~い緑色を使いました。
革の色と相まって、全体的に男らしい雰囲気を醸し出しているのです。茶色を使うと、もっとカジュアルで、少し幼い感じになるはずです、経験的に。


リングベルトを外すと別の顔。スタンダードなミリタリーブーツがお目見えします。
ラフに崩した履き方も、この靴にはアリですね!
ミリタリーブーツ1 ミリタリーブーツ2 ミリタリーブーツ3

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▼制作後記▼
初めてゴム底に挑戦しました。
原型を作り、雌型を作り、ゴム底に適した材料を流して原型を再現。
言葉にするとそれだけのこと。
でも普段やらない作業なので、まぁ~時間の掛かったこと、掛かったこと。
m(_ _;)m反省。

しかし試行錯誤はやってみるもの。
何度失敗しようとも、ご覧の通りの出来栄えで、最後はガッツポーズで締めました!
(レ •̀_•́)レ よっしゃー!

出来なかったことや、やったことがなかったことが、出来ることに変わる。
そういう経験は何度しても嬉しいこと。
そんなことを久しぶりに思い出した。

そこそこ経験が蓄積されてくると、何かへ取り組む時はいつも、自分の出来ることの中でやろうとするから、そして、それで出来てしまうから、それ以外に考えが及ばなくなってくる。

そうなってくると、なかなか新しいことへ挑戦しなくなってくるので、制作者としては非常に怖いこと。
自分ひとりでやっていると、そういう状況に陥りやすくもあるので、気を付けていないといけませぬ。

お客様からのご依頼とはいえ、新しいことに挑戦させていただけたのは、非常に大きな収穫でした。
ありがとうございました!
おわり。

▼追記 (2016/4/24)▼
履かせて下さったのでペタリ。


▼追記(2018/2/21)▼
色違いで黒、サイズはSD17用で作りました。
SD13・Gr少年と比べると、17は足が細っそりしているので、靴のフォルムもその分スリム。
クールな印象がより強まり、端正な顔立ちのブーツとなりました。
茶色も黒も、どちらのブーツも、超絶怒涛のお気に入りです!
RR067C RR067F RR067D

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post by れん@人形靴職人(@rensroom
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